公認会計士・税理士の藤沼です。

監査法人でのストレスが限界を迎え、監査法人を辞めました。

 

本記事では、私や周りの会計士が「監査法人を辞めたい…」と思った理由を紹介し、解決策をご紹介します。

結論としては、「さっさと辞めるべき」です。

 本記事の内容

  • 監査法人を辞めたいと思った理由
  • 『もう限界…。』体を壊す前に、知ってほしい事

 

監査法人を辞めたいと感じた理由: 私のケース

監査法人を辞めたいと感じた理由: 私のケース

初めに、少しだけ私自身のお話です。

私がふと「監査法人を辞めたい」と思ったのは、会計士登録を終え、シニアスタッフに昇格した頃でした。

転職を意識した大きな理由は、次のとおりです。

  • 人間関係でストレスが溜まる
  • 激務でつらい
  • 仕事がつまらない

正直、非常にネガティブな理由でした。
「スキルアップしたい!」という気持ちも多少ありましたが、ネガティブな理由の方が強かったです。

もう少し掘り下げて、過去の感情をお話します。

 

人間関係でストレスが溜まる

一番の理由が「人間関係のストレス」でした。
クライアント・上司からのストレスが、嫌で嫌で仕方なかったのです。

具体的には、『クライアントにキチ〇イ染みた人がいる』とか『上司の頭がイカれてる』等々…。

クライアントは報酬をくれる人たちなので、当然、優しく・ていねいに対応しなければなりません。

また、変な上司に目を付けられてしまい、パワハラを受けたこともありました。

監査法人を辞めていった同期の話を聞いてみても、人間関係が一番キツいと感じていた人が一番多かったです。

 

激務

ストレスが溜まる上に、かなりのハードワークでした。

今は緩和されているのかもしれませんが、繁忙期は毎日終電なんてしょっちゅうでした。
休みの日も仕事のことを考えてしまい、体調に異変をきたしたこともありました。

寿命を削って仕事してるのではないか…?』と感じたことがあります。

絶対的に正しいのは『私たちは仕事のために生きているのではない』という事。
これに気付いたので、私は監査法人を辞めました。

 

仕事がつまらない

正直、「監査」は面白い仕事ではありません。

もちろん、最先端の会計実務や監査手法が学べるという「勉強」の意味では、面白さもあります。
でも、「監査自体が面白いか?」と聞かれたら、面白くはないはず。

監査を頑張れば頑張るほど、クライアントからは嫌な顔をされますし、上司からもさほど評価されにくいです。

監査のスキルは監査法人でしか使わないので、転職したら潰しが利きません。
なので私は「さっさと辞めた方が良い」と気付きました。

 

監査法人を辞めたい理由: 他者事例

監査法人を辞めたい理由: 他者事例

次に、他の会計士たちが監査法人を辞めた理由をまとめました。(参考:OpenWork

激務

一番多い理由でした。
働き方改革により改善傾向にありますが、繁忙期は依然として忙しいとの事。

辞めた方の口コミで多かったのは、次の5つです。

 辞めた人たちの口コミ

  • 繁忙期はプライベートがなく、憂鬱になる
  • 若手は日程を調整できず忙しい
  • 所属チームによっては、死ぬほど忙しい
  • 能力の高い人に業務が集中し、激務化する
  • プレッシャーがキツい

年々残業時間が減少傾向にありますが、監査品質は向上させる方向にあり、またすぐに残業時間が増え始めるのではと感じます。
監査法人は、何度も同じことを繰り返しますからね。

 

業務がつまらない

こちらも退職理由として多かったです。

 辞めた人たちの口コミ

  • 大量の文書化作業に飽きてきた
  • 結局、監査は考える余地がなく、やらされているだけ
  • パートナーのさじ加減で方針が決まるため、いつも振り回される

私のいたEYでもそうでしたが、「監査手続」は基本的にファームの方針で決定されます。

そのため、自分で手続きを考える余地がほとんどないのです。

また、監基報を完璧に守りますから、形式が重視され、大量の文書化作業が発生します。
(文書化業務は、はっきり言って何のスキルアップにもなりませんよね。)

そして、自分の「感覚」だけでチームを動かすパートナーが一定数おり、下の意見が通らない事も多いです。

 

感謝されない

監査法人にいる以上、仕方のない部分ではありますが、『やりがいの無さ』を理由に監査法人を辞める人も多いです。

 辞めた人たちの口コミ

  • 監査という業務の性質上、「感謝」される機会がなく、面白味を感じられない
  • 監査を頑張るほど、クライアントからは嫌われる

監査法人での業務は、事実やりがいの少ない仕事です。

このような理由で、例えばコンサルに転職する会計士は多いです。
>>関連記事:会計士がコンサルに転職する方法

 

監査以外の経験ができない

シニア以上になると、この退職理由が増える傾向にありました。

 辞めた人たちの口コミ

  • せっかく「公認会計士資格」を得たのに、「監査」しかできないのは損
  • 監査以外のスキルが身に着かず、成長に限界がある
  • 特定の業種には詳しくなるものの、それ以外の成長が無い

定年まで監査法人で勤め上げる人は、ほとんどいませんよね。

その理由は『監査経験は、つぶしが効かないから』です。

特に30代の方は、この先30年もの間、会計人として仕事を続けることになります。

「いつかは転職するけど、今の監査経験って次の会社で評価されるのかな?」

そう感じ、現状に危機感を抱く方は多いです。

会計士の転職市場において、最も価値が高まるのが「4~8年目」です。

実は、この期間を過ぎると「監査しか経験できていない」との評価により、価値が低下し始めます。

同じ会計士歴8年の人でも、「監査を8年やった人」と「監査を4年、M&Aを4年やった人」とでは、明らかに後者の方が価値は高いですよね。

『監査法人を辞めたい人』のストレスの軽減法

『監査法人を辞めたい人』のストレスの軽減法

監査法人でストレスを抱えた結果、体を壊してしまう方がおられます。

もし次のいずれかに該当した場合、身体が危険信号を示しています。

 危険信号のサイン

  • 寝付きづらくなった・睡眠不足
  • 朝起きても疲れが取れず、身体が重い
  • 急激な体重の増減
  • 頭痛、めまい、吐き気など、原因不明の体調不良

このような症状がある場合、仕事が原因である可能性が非常に高いです。
これらは体力的なものではなく、精神的なストレスから来る危険信号なので。

ただし、ストレスは『解消』すれば軽減できるので、解決策も立てやすいです。

ここでは例として、ストレス解消法をご紹介します。

 ストレス解消の例

  • ジョギング等の軽い運動
  • 深呼吸
  • 仕事は90分おきに休憩する
  • できるだけ趣味の時間をとる
  • 開き直る

私もストレスを抱えやすい性格でしたので、色々な解消法を実践しました。

ストレスを抱えやすい人の特徴として、「真面目過ぎる」という特徴があるそうです。

仕事に集中しすぎず、短時間で休憩をとり、深呼吸・体操などを取り入れましょう。

また(メンタル的な話ですが)開き直ってしまうのもアリだと思います。

別に怒られてもいいや!くらいの気持ちでいれば、少なくとも自分を犠牲にすることはないはずです。

 

転職エージェントと話してみたら、だいぶ楽になった。

転職エージェントと話してみたら、だいぶ楽になった。

私の経験談になります。

軽い気持ちで転職エージェントと話してみたところ、だいぶストレスがなくなったのを覚えています。

特に、「会計士の社会的評価の高さ」を知ることができたのは大きな収穫でした。

社内では大した評価を受けていませんでしたが、実は、外に出れば高く評価されることが分かったからです。

これに気付いた私は、「なんだ、辞めればいいんだ」と気が楽になり、ストレスから解放されました。

今すぐ転職せずとも、話を聞くだけでも十分ラクになります。
>>関連記事:公認会計士がオススメする転職エージェント【比較:20社】

 

監査法人を辞め、転職した際のメリット

監査法人を辞め、転職した際のメリット

例えば私の例ですが、監査法人を辞め、コンサルに転職した事によって次のメリットが得られました。

 私が転職して得たメリット

  • 激務からの解放
  • プレッシャーからの解放
  • 常にやりがいを感じる
  • 急激な成長
  • 色々な仕事ができるため、常に新鮮で楽しい
  • 年収が200万円UPした

コンサルは努力量に比例して感謝されるので、やりがいを感じます。
内容も会計だけでなく、税務の知識が必要とされるので、会計以外の面で大きくスキルアップできました。

結果的に、年収は700万→900万に上がりました。

監査法人を辞めて、本当に良かったと感じます。

転職先ごとのメリット

公認会計士の主な転職先は、大きく次の3つがあります。

  • 事業会社(経理)
  • コンサルティング会社
  • 会計事務所

監査法人よりもストレスの貯まる環境はないので、どこに転職しても楽になります。

転職先ごとにどのようなメリットがあるのか、かんたんに解説します。

 

 事業会社

事業会社に転職すると、次のようなメリットがあります。

  • 激務からの解放(残業は、平均10~20時間/月)
  • プレッシャーからの解放
  • 作り手側の経験ができる

一番のメリットは、残業時間が激減し、プレッシャーからも解放されることです。

監査法人のように長期休暇をとることはできませんが、毎日の仕事時間がかなり減るので、身体を壊すことはまずありません。
繁忙期はありますが、会計士のように何度も繁忙期を迎えることはありません。

会計士の就職先としては1番ホワイトです。
>>関連記事:会計士が事業会社へ転職する方法

 

 コンサルティング会社

コンサルティング会社に転職した場合、次のようなメリットが得られます。

  • プレッシャーからの解放
  • 強いやりがい
  • 多方面でのスキルアップ

意外かもしれませんが、プレッシャーはほぼ無いです。

会計士のコンサル結果は、社会に公表されるものではありませんし、監査制度のように「こうしなければならない」と決まったルールはありません。コンサル会社のルールだけ守っていればOKです。

監査法人ほどではありませんが、残業時間は多くなりがちです。
ただし、『やりがい』を感じながら仕事ができるので、監査法人時代の『キツさ』『ストレス』を感じることはありません。

楽しみながら働いて、年収も結構上がるため喜びが大きいです。
>>関連記事:会計士がコンサルに転職する方法

 

 会計事務所

会計事務所に転職する事で、次のメリットが得られます。

  • 残業がほぼゼロ
  • やりがいを感じる
  • 税務・コンサルのスキルUP

規模の小さい会計事務所では、残業がほぼゼロな傾向があります。(年収は50~100万ほど下がりますが。)

一方で税務・コンサルスキルが身に着くので、キャリアアップの踏み台としては十分です。
難易度の高い仕事(考える仕事)がほぼないので、本当に楽ですよ。

 

監査法人を辞める流れ

監査法人を辞める流れ

監査法人を辞める流れは、次のとおりです。

  1. 転職エージェントに登録
  2. エージェントと面談
  3. 求人票を入手
  4. 直属の上司に相談
  5. 求人応募&面接
  6. 内定
  7. 事業部に辞表提出
  8. 退職&転職

転職活動は、「転職エージェントへの登録」からスタートします。

これが早ければ早いほど、良い求人を多く入手できるでしょう。
なぜなら、エージェントは登録してからでなければ求人を紹介できないからです。(守秘義務があるため)

登録してみて、仮に目を引く求人がなければ、良い求人が現れるまで待てば良いでしょう。

しかし、登録しなければ求人を入手する機会はありません。

気分転換も兼ねて、これを機に登録してみてはいかがでしょうか。

 

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私は現在、中小監査法人と契約し、非常勤で監査をしています。

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  • 時給:7,000円
  • 残業:なし
  • 業務:スタッフ業務のみ

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「とにかくストレスから解放されたい」という方には、非常勤をオススメします。

主査を任されることもなく、ただ与えられた作業をこなすだけでOKですから、ストレスはゼロでした。
>>関連記事:監査法人非常勤がオススメな理由【給与明細公開】

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