公認会計士・税理士の藤沼です。
今回は、会計系エージェント全20社以上をリサーチし、その結果をすべて公開します。
各転職エージェントの「求人数」「評判」を元にランク付けしましたので、参考になるはずです。
目次
- USCPAにオススメの転職エージェントランキング
- USCPA一部科目合格者(勉強中の方)にオススメの転職エージェント
- 【ランクキング外】USCPA(+一部科目合格者)にオススメできない転職エージェント
- 【早見表】USCPA向け転職エージェントの求人数を比較
- 【業種別】USCPA(+一部科目合格者)にオススメの転職エージェント
- USCPAの転職先
- USCPAが転職エージェント・転職サイトを選ぶ際のポイント
- USCPAが「未経験職種」へ転職する際のポイント
- 20代のUSCPAが転職する際のポイント
- 30代のUSCPAが転職する際のポイント
- USCPAを取っても転職できない人の特徴
- USCPAにオススメの転職エージェントまとめ
USCPAにオススメの転職エージェントランキング

まずは「USCPA」にオススメの転職エージェントの順位です。
なお、当記事での「総合評価」及び「ランキング順位」は、アンケート結果を元に下記の軸で決定しています。
- 求人数の多さ
- 得られる情報の詳細さ・業界への理解度
- サポートの充実度・能力
- 対応のスピード感・迅速さ
- アンケートによる評判・口コミ評価
具体的な「総合評価」「ランキング順位」の決定ロジックは、「公認会計士の転職日誌」のランキング付けの評価基準 をご参照ください。
では、さっそく1位から見てみましょう。
1位 レックスアドバイザーズ【登録必須】

公式サイト:https://www.career-adv.jp/
- 求人数 : (10/10)
- 情報の詳細度 : (10/10)
- サポート力 : (10/10)
- 対応のスピード : (10/10)
- 評判・口コミ : (10/10)
- 総合評価 : (10/10)
サポートが非常に優れており、利用者からの評判が非常に良いのが特徴です。
私自身も実際に利用して転職しましたが、特に「キャリアカウンセリング」は感動を覚えるレベルでした。
USCPAの方なら、レックスアドバイザーズへの登録は必須です。
2位 ジャスネットキャリア

公式サイト:https://career.jusnet.co.jp/
- 求人数 : (8/10)
- 情報の詳細度 : (8/10)
- サポート力 : (9/10)
- 対応のスピード : (10/10)
- 評判・口コミ : (9/10)
- 総合評価 : (9/10)
会計系の転職エージェントとしては「準大手」に位置し、広く会計系・税務系・ファイナンス系の求人を扱っているのが特徴です。
全体の求人数としてはレックスアドバイザーズに劣りますが、他のエージェントと比較すると、求人数はかなり多い部類と言えます。
3位 MS-Japan

公式サイト:https://www.jmsc.co.jp/
- 求人数 : (8/10)
- 情報の詳細度 : (8/10)
- サポート力 : (7/10)
- 対応のスピード : (10/10)
- 評判・口コミ : (9/10)
- 総合評価 : (9/10)
「管理部門に強い」というキャッチコピーで有名なMS-Japanですが、確かに「USCPA向きの経理職」の求人は比較的多めでした。
全体の求人数としてはレックスアドバイザーズの半分程度になりますが、他のエージェントと比較すると、求人数はまだ多い部類です。
この辺りから、ややサポート面などで見劣りする部分が出てきます。
なお、MS-Japanは「USCPA一部科目合格者」向けの求人数がゼロに近く、USCPAの方のみ利用できる転職エージェントです。
4位 マイナビ会計士

公式サイト:https://cpa.mynavi.jp/
- 求人数 : (6/10)
- 情報の詳細度 : (8/10)
- サポート力 : (10/10)
- 対応のスピード : (10/10)
- 評判・口コミ : (8/10)
- 総合評価 : (7/10)
ここからは、取り扱われている求人数がガクンと下がります。
マイナビ会計士は、日本の公認会計士向けの転職エージェントですが、一部USCPA向け求人も取り扱っています。
なお、マイナビ会計士には「地方の求人数が少ない」という特徴があり、地方での転職を考えている方にはあまりオススメできません。
5位 アビタスキャリア

公式サイト:https://uscpa転職.com/
- 求人数 : (6/10)
- 情報の詳細度 : (8/10)
- サポート力 : (7/10)
- 対応のスピード : (10/10)
- 評判・口コミ : (8/10)
- 総合評価 : (7/10)
皆さんご存知、アビタスの転職エージェントです。
USCPAに特化している数少ない転職エージェントの1つであり、(口コミの集まり具合からも)利用者数の多さが伺えます。
USCPAからの評判・口コミは良いものが多いため、オススメはできます。
しかし、求人数が少ないことはリスクでもあるため、利用される方は他の転職エージェントとの併用をオススメします。
6位 TACキャリアエージェント

公式サイト:https://tacnavi.com/
- 求人数 : (5/10)
- 情報の詳細度 : (6/10)
- サポート力 : (7/10)
- 対応のスピード : (10/10)
- 評判・口コミ : (6/10)
- 総合評価 : (7/10)
こちらもご存知の方が多いと思いますが、資格の学校TACが提供する転職エージェントです。
TACキャリアナビは、BIG4や会計ファームとの繋がりが強く、監査法人・税理士法人系の求人が多いという特徴があります。(ただし、上位のエージェントよりは少ない)
ただし、USCPAの求人を扱っている転職エージェント自体が少ないため、併用するのであれば良いと思います。
7位 SACT(USCPAキャリアナビ)

公式サイト:https://uscpa-career.com/
- 求人数 : (5/10)
- 情報の詳細度 : (6/10)
- サポート力 : (4/10)
- 対応のスピード : (5/10)
- 評判・口コミ : (5/10)
- 総合評価 : (6/10)
SACTも、アビタスキャリアと同様、USCPAに特化していることで有名な転職エージェントです。
しかし、実際に求人数を見てみるとかなり少なめの結果となりました。
(上位の転職エージェントと比較すると)求人数は見劣りしますが、情報収集として利用する分にはオススメできますので、併用されても良いと感じました。
USCPA一部科目合格者(勉強中の方)にオススメの転職エージェント

続いて、USCPA一部科目合格者(USCPA勉強中の方)向けの転職エージェントを紹介します。
では、1位からみてみましょう。
1位 レックスアドバイザーズ【登録必須】

公式サイト:https://www.career-adv.jp/
- 求人数 : (10/10)
- 情報の詳細度 : (10/10)
- サポート力 : (10/10)
- 対応のスピード : (10/10)
- 評判・口コミ : (10/10)
- 総合評価 : (10/10)
USCPA向けの求人数ではNo.1だったレックスアドバイザーズは、「USCPA一部科目合格者」向けの求人数もぶっちぎりでした。
レックスアドバイザーズは、「会計系」の転職エージェントとしては業界最大手エージェントと言えるでしょう。
2位 ジャスネットキャリア

公式サイト:https://career.jusnet.co.jp/
- 求人数 : (8/10)
- 情報の詳細度 : (8/10)
- サポート力 : (9/10)
- 対応のスピード : (10/10)
- 評判・口コミ : (9/10)
- 総合評価 : (9/10)
求人数はレックスアドバイザーズの3分の1程度ですが、これでも他の転職エージェント・転職サイトと比較すると多い方です。
ジャスネットキャリアは「士業に強い」というキャッチコピーで有名ですが、実は「会計系の士業に強い」という特徴があります。
3位 アビタスキャリア

公式サイト:https://uscpa転職.com/
- 求人数 : (6/10)
- 情報の詳細度 : (8/10)
- サポート力 : (7/10)
- 対応のスピード : (10/10)
- 評判・口コミ : (8/10)
- 総合評価 : (7/10)
USCPA(全科目合格者)向けの求人数では少なかったアビタスですが、USCPA一部科目合格者向けの求人数は(相対的に)多いという特徴がありました。
アビタスを利用して勉強されている方の利用率が高く、利用者数もそれなりに多いのが特徴です。
4位 経理転職.com

公式サイト:http://www.finance-jac.com/
- 求人数 : (6/10)
- 情報の詳細度 : (4/10)
- サポート力 : (6/10)
- 対応のスピード : (5/10)
- 評判・口コミ : (6/10)
- 総合評価 : (7/10)
経理転職.comは、その名称のとおり「経理」への転職に強い転職エージェントです。
「JACリクルートメント」という総合型大手転職エージェントが運営しているため、(相対的な)求人数はやや多めです。
なお、その名称から「経理の求人のみを扱っている」と思われる方も多いですが、会計事務所や税理士法人など、他の業種の求人も取り扱っています。
5位 ワイズアライアンス

公式サイト:https://wise-alliance.co.jp/
- 求人数 : (5/10)
- 情報の詳細度 : (4/10)
- サポート力 : (6/10)
- 対応のスピード : (5/10)
- 評判・口コミ : (6/10)
- 総合評価 : (6/10)
ワイズアライアンスは、会計・税務・ファイナンスを専門とした転職エージェントです。
まだ歴史が浅いため、利用者数も少なく、知名度はかなり低いでしょう。
しかし、意外とUSCPA(一部科目合格者)向けの求人数としては、他社と比較すれば多い方でした。
6位 SACT(USCPAキャリアナビ)

公式サイト:https://uscpa-career.com/
- 求人数 : (5/10)
- 情報の詳細度 : (6/10)
- サポート力 : (4/10)
- 対応のスピード : (5/10)
- 評判・口コミ : (5/10)
- 総合評価 : (6/10)
ここまでくると、ほぼ求人の取り扱いがないのが現状です。
しかし、USCPA一部科目合格者向けの求人はそもそも少ないため、(保険として登録したい方もいると思いますので)ランキングに掲載しました。
求人を網羅されたい方が、保険として利用される分には良いかもしれません。
【ランクキング外】USCPA(+一部科目合格者)にオススメできない転職エージェント

会計系の転職エージェントは、計20社ほどありますが、このうちランキング外としたのは次の転職エージェント・転職サイトです。
- 経理転職ナビ
- 会計求人プラス
- 人材ドラフト
- 大原キャリアナビ
- Hupro
- アカナビ
- SYNCA
- 経理エージェント
- VRPパートナーズ
もちろん、人によっては利用価値のあるエージェントも含まれているかもしれませんが、効率的に転職活動を進めたい方にはオススメしません。
それぞれ、簡単に理由を解説します。
(ランキング外)経理転職ナビ

公式サイト:https://keiri-navi.workport.co.jp/
経理転職ナビは、経理に特化した「転職サイト」です。
求人数の少なさもさることながら、経理転職ナビは「転職サイト」(求人サイト)であるため、各種サポートを受けることができません。
以上のことから、経理転職ナビはランキング外としました。
(ランキング外)会計求人プラス

公式サイト:https://kaikeiplus.jp/
会計求人プラスは、会計事務所・税理士事務所に特化した転職エージェントです。
USCPA向けの求人数が少なく、また「会計事務所」というややUSCPAの志向とはズレた選択肢しかないため、会計求人プラスはランキング対象外としました。
(ランキング外)人材ドラフト

公式サイト:https://www.jinzai-draft.com/
人材ドラフトは、会計事務所・経理の求人を多く取り扱っている転職エージェントです。
全体の求人数は多いものの、「USCPA向け」の求人数はほぼゼロであることから、ランキング対象外としました。
(ランキング外)大原キャリアナビ

公式サイト:https://www.o-hara-cs.jp/
大原キャリアナビは、ご存知「資格の大原」が運営する転職エージェントです。
USCPAに限らず、大原は転職サービスにあまり力を入れていないため、全体の求人数も少なめです。
(ランキング外)Hupro

公式サイト:https://hupro-job.com/
Huproは、公認会計士・税理士や会計事務所に強い転職エージェントです。
公認会計士・税理士にはわりと名の知れた転職エージェントですが、USCPA分野には弱いようです。(ドメスティック企業の求人がほとんど)
なお、以降の転職エージェント・転職サイトでは、USCPA・USCPA一部科目合格者向けの求人数がゼロです。
(ランキング外)アカナビ

公式サイト:https://kaikeizeimu.jp/
アカナビは、レックスアドバイザーズの運営する「求人サイト」です。
会計系求人サイトの中ではわりと規模の大きなサイトですが、「パート」「派遣」の求人を多く取り揃えており、USCPA向きではありません。
また、レックスアドバイザーズの求人と被るものも多いため、アカナビに登録するよりもレックスアドバイザーズに登録した方が効率的です。
(ランキング外)SYNCA

公式サイト:https://synca.net/
SYNCAは、管理部門に特化した「転職サイト」です。
こちらも、USCPAが利用するメリットはほとんど無いでしょう。
また、アカナビや経理転職ナビと同様に「転職サイト」ですので、エージェントサービスは受けることができません。
(ランキング外)経理エージェント

公式サイト:https://keiri-agent.com/
経理エージェントは、「経理」への転職に特化した転職エージェントです。
USCPAに限らず、そもそも求人数が極端に少ないため、利用するメリットはほとんど無いでしょう。
(ランキング外)VRPパートナーズ

公式サイト:https://www.vrp-p.jp/
VRPパートナーズは、アクチュアリー・公認会計士・税理士に特化した転職エージェントです。
規模が非常に小さく、こちらも敢えて利用する必要性は低いです。
【早見表】USCPA向け転職エージェントの求人数を比較

やや長くなりましたので、各USCPA向け転職エージェントの「求人数」を比較表としてまとめました。
転職エージェント名称 | USCPA向け求人数 |
---|---|
1位 レックスアドバイザーズ | 540件 |
2位 ジャスネットキャリア | 358件 |
3位 MS-Japan | 294件 |
4位 マイナビ会計士 | 184件 |
5位 アビタスキャリア | 173件 |
6位 TACキャリアエージェント | 147件 |
7位 SACT | 134件 |
中でも「レックスアドバイザーズ」は求人数が最も多く、特にキャリアカウンセリングが神でした。
どれか1社選ぶのであれば、間違いなくレックスアドバイザーズを選ぶべきです。
【業種別】USCPA(+一部科目合格者)にオススメの転職エージェント

すでに希望の業種が決まっている方向けに、業種ごとにオススメの転職エージェントを紹介します。
「監査法人」にオススメの転職エージェント
転職エージェント | 求人件数 |
---|---|
1位 レックスアドバイザーズ | 87件 |
2位 アビタス | 72件 |
3位 MS-Japan | 55件 |
監査法人系は、上位の求人数にそこまで差はありませんでした。
不安な方は、上記3社に登録しておけばほぼ全ての求人をカバーできるはずです。
「会計事務所/税理士法人」にオススメの転職エージェント
転職エージェント | 求人件数 |
---|---|
1位 レックスアドバイザーズ | 146件 |
2位 ジャスネットキャリア | 109件 |
3位 SACT | 93件 |
会計事務所・税理士法人系の求人数については、レックスアドバイザーズの求人数が頭一つ抜けています。
上記では3位までしか掲載していませんが、不安な方は、先述の USCPAにオススメの転職エージェントランキング もご参考いただき、加えていくつか利用されるのが良いと思います。
「経理/財務」にオススメの転職エージェント
転職エージェント | 求人件数 |
---|---|
1位 レックスアドバイザーズ | 145件 |
2位 MS-Japan | 109件 |
3位 ジャスネットキャリア | 100件 |
経理・財務の求人については、会計系大手のエージェント3社が並びました。
経理・財務への営業は各社個別に行われるケースが多いため、あまり求人が被ることはないはずです。
「コンサル/FAS」にオススメの転職エージェント
転職エージェント | 求人件数 |
---|---|
1位 レックスアドバイザーズ | 119件 |
2位 マイナビ会計士 | 56件 |
3位 アビタス | 48件 |
FAS等のコンサル系では、レックスアドバイザーズの求人数がぶっちぎりでした。
一方、経営コンサルなど会計・ファイナンスを超えた分野での転職を考えている方は、複数の転職エージェントを利用すべきです。
USCPAの転職先

USCPAの転職先は、細かく分けると全17種に区分することができます。
ここでは、レックスアドバイザーズの求人検索システムを用いて、全17種の転職先を見てみます。
職種 | 割合 |
---|---|
監査法人(アシュアランス) | 8% |
監査法人(アドバイザリー) | 10% |
事業会社(国内経理) | 14% |
事業会社(FP&A) | 2% |
事業会社(経営企画) | 5% |
事業会社(内部監査) | 1% |
事業会社(海外) | 1% |
事業会社(IPO) | 1% |
コンサル(M&A) | 9% |
コンサル(経営) | 4% |
コンサル(会計) | 3% |
コンサル(海外進出) | 1% |
コンサル(内部統制) | 1% |
コンサル(税務) | 1% |
税理士法人 | 25% |
会計事務所 | 5% |
金融・ファンド | 4% |
その他 | 5% |
計 | 100% |
(2022年4月1日現在)
※ 「割合」は、各転職先職種の大まかな求人割合を指しています。
たとえば「税理士法人」は最も求人数の多い転職先ですが、USCPAの転職先としては、正直あまりオススメできません。
このように、転職先を探す際は、(次の転職先だけでなく)その後のキャリアも見据える必要があります。
USCPAの転職先について、詳しくは次の記事で解説しています。
USCPAが転職エージェント・転職サイトを選ぶ際のポイント

USCPA・USCPA一部科目合格者の方が「転職エージェント」や「転職サイト」を選ぶ際は、次の3つのポイントがあります。
- 求人数の多いエージェントを選ぶ
- 大手総合型エージェントを選んではいけない
- 多くの転職エージェントを利用しすぎない
それぞれ解説します。
① 求人数の多いエージェントを選ぶ

転職エージェントを選ぶ際、最も重視すべき点は「求人数の多さ」です。
USCPA向けの求人は、取り扱っている転職エージェントが少ない傾向にあります。
転職成功のカギは、「より多くの選択肢の中から」「自分に合った転職先を探す」ことです。
自身のキャリアを狭めてしまわないためにも、求人数の多い転職エージェントを利用してください。
② 大手総合型エージェントを選んではいけない

USCPAが転職する際、「大手総合型」の転職エージェントを選んではいけません。
※ 「大手総合型」エージェントとは、doda・リクルート等、全業種を取り扱っている大手エージェントを言います。
USCPAの業界はとても専門性が高いため、業界全体・USCPAのキャリア・各企業について、担当コンサルタントが熟知していなければなりません。
私も転職時にとても多くの転職エージェントを利用しましたが、大手総合型は酷いものでした。(専門用語を多用するわりに、仕事内容を理解していない…等)
転職の際は、「大手総合型」ではなく「専門特化型」のエージェントを使うようにしましょう。
③ 多くの転職エージェントを利用しすぎない

私自身の失敗談でもありますが、たくさんの求人票を集めるために、つい沢山の転職エージェントに登録される方がいます。
あくまで転職活動は「働きながら」進めるものであり、効率性も必要です。
たとえば、
- 「どの転職エージェントから応募したのか分からなくなる」
- 「良い求人がどのメールにあったか忘れてしまった」
など、むしろ転職活動の効率を悪くしてしまうリスクがあります。
そのため、あまり多くの転職エージェントに登録しすぎるのも考え物です。
そのためにも、できるだけ1社で多くの求人をカバーしているエージェントを選ぶべき、とも言えるでしょう。
USCPAが「未経験職種」へ転職する際のポイント

未経験者であっても、USCPAライセンスがあれば転職先はあります。
下記は、レックスアドバイザーズの求人検索システムより「未経験者OK」のUSCPA向け求人を抽出し、職種ごとに集計した結果です。
職種 | 求人数 |
---|---|
会計事務所・税理士法人 | 44 |
経営コンサル | 16 |
M&Aコンサル | 13 |
会計コンサル | 9 |
経理 | 6 |
経理(M&A部門) | 6 |
監査法人(アシュアランス) | 3 |
経営企画 | 3 |
計 | 100 |
(2022年4月1日現在)
「会計事務所・税理士法人」での求人が最も多いのは、USCPAへのニーズが強いわけではなく、税務業界全体で人手不足の傾向が強いためと考えられます。
また、「経営コンサル」は求人数こそ多いものの、「営業経験」や「マネジメント経験」が強く求められる傾向にありました。
全体として仕事量を多く求める求人が多いため、「若さ」「体力」を求める傾向にあることも分かるでしょう。
そのため、30代以降になると「未経験職種」への転職は、難易度が上がります。
20代のUSCPAが転職する際のポイント

USCPAの転職先は多岐に渡りますが、20代向けの転職先は大きく4種類あります。
※ カッコ内は、全求人に対する各職種の求人数の割合です。
転職先の種類 | 主な業務内容(例) |
---|---|
監査法人(16%) |
|
コンサル(21%) |
|
経理(22%) |
|
会計事務所 / 税理士法人(21%) |
|
(参照:REXアドバイザーズ求人検索システム)
上記を見ると「コンサル」「経理」が色々と出来そうに見えますが、実は若手のキャリアとして、最もオススメなのが「監査法人」です。
監査法人にも「BIG4(大手監査法人)」「中小監査法人」の2種類があり、USCPAに対するニーズも(他の業種に比べて)多いといえます。
(国内の監査法人は200~250社程度しかないにも関わらず、求人数は全体の16%もあることから、USCPAへのニーズの強さが分かるでしょう)
なお、20代USCPAの転職先やキャリアについては、次の記事で詳細解説しています。
30代のUSCPAが転職する際のポイント

上記で掲載済みですが、「USCPAとしての転職先」一覧を再掲します。
※ カッコ内は、全求人に対する各職種の求人数の割合です。
転職先の種類 | 主な業務内容(例) |
---|---|
監査法人(16%) |
|
コンサル(21%) |
|
経理(22%) |
|
会計事務所 / 税理士法人(21%) |
|
(参照:REXアドバイザーズ求人検索システム)
20代であれば上記転職先のほぼ全てに、転職できる可能性があります。
しかし、30代になると「監査法人」への転職は、かなり難易度が上がります。(特にBIG4はかなり厳しい)
私はBIG4でリクルートをしていましたが、日本の会計士でさえ最近は30代前半だと落とされるケースが増えています。
ただし、中小監査法人であれば(ニーズ自体は少ないものの)まだ内定を得やすいと思います。
なぜなら、監査法人は基本的に激務であり(一部の中小監査法人を除く)、定年まで勤めあげるケースは稀だからです。
仮に30代後半で監査法人に転職しても、40代になって転職を考えた時、監査法人以外の選択肢が少なくなってしまいます。
そのようなリスクを回避する為に、初めからコンサル・経理など、市場規模の大きな業界を選ぶのもアリだと思います。
USCPAを取っても転職できない人の特徴

USCPAを取得しただけでは、必ずしも転職に成功できるとは限りません。
特に、「USCPAを取得しても転職できなかった人」の特徴は、大きく次の3つに分けられます。
USCPAを取っても転職できない人の特徴
- 未経験でいきなりハイキャリアを目指す
- 40代以上で未経験分野へ転職する
- 企業側のニーズを理解していない
① 未経験でいきなりハイキャリアを目指す
USCPAの転職先を細かく分けると、次のような職種が選択肢にあります。
※ 求人情報は、レックスアドバイザーズ求人検索システムより抽出し、職種別に細かく区分・集計しました。
転職先の種類 | 求人数の割合 |
---|---|
経理 | 22% |
税理士法人 | 18% |
監査法人 | 16% |
FAS | 12% |
M&Aコンサル | 8% |
会計事務所 | 3% |
PEファンド | 3% |
内部監査 | 2% |
税務コンサル | 2% |
経営コンサル | 2% |
経営企画 | 2% |
政府系 | 1% |
ITコンサル | 1% |
事業再生 | 1% |
証券会社 | 1% |
海外支援コンサル | 0% |
投資銀行 | 0% |
その他 | 5% |
合計 | 100% |
(2022年4月1日現在)
たとえば、この中でも経営系(経営コンサル・経営企画)や、金融系(PEファンド・証券会社・投資銀行)は就職難易度が高く、未経験から目指すのは無謀といえます。
なお、未経験からのファーストキャリアにおすすめなのは、「監査法人」と「経理」です。
なぜなら、監査法人はほぼ全てのキャリアの土台となっており、また経理は潰しが効く上に転職難易度が低いからです。
未経験者が転職先を選ぶ場合には、転職難易度も考慮に入れましょう。
なぜなら、税務はUSCPAの主戦場ではなく、税務からのキャリア構築が難しい(幅が狭まってしまう)からです。
安易に「転職しやすい職種=ファーストキャリアに向いている」と考えるのではなく、その後のキャリアも見据えた選択肢を選ぶことが重要です。
② 40代以上で未経験分野へ転職する
40代に入ると、多くのケースで「マネジメント経験」を求められます。
マネジメント経験がなく、かつ未経験分野に転職することは、ほぼ不可能と考えておくべきです。
③ 企業側のニーズを理解していない
USCPAとしての仕事は、想像以上に専門性が高いため、求められる業務も企業によって異なります。
私はBIG4からM&A系コンサルファームに転職しましたが、事前の理解が足りず、転職後に後悔しました。
転職後のアンマッチを防ぐためにも、必ず、転職エージェントから詳細な情報をヒアリングしましょう。
USCPAにオススメの転職エージェントまとめ

以上、USCPAにオススメの転職エージェントを紹介しました。
最後に、おすすめの転職エージェントをTop3を再掲します。
1位 レックスアドバイザーズ
公式HP:https://career-adv.jp/
最大手の転職エージェント。求人数もNo.1。
2位 ジャスネットキャリア
公式HP:https://career.jusnet.co.jp/
士業に特化。求人数はNo.2。
3位 MS-Japan
公式HP:https://www.jmsc.co.jp/
管理部門に特化。補完的に利用するとGood
USCPA向けの転職エージェントは少ないため、つい、沢山のエージェントに利用したくなるかもしれません。
しかし、(先述のとおり)登録しすぎると逆効果になるケースもありますから、登録のしすぎにはご注意ください。
本記事が、あなたの転職活動の一助になれれば幸いです。