公認会計士・税理士の藤沼です。
会計系での転職を考えている方にとって、「転職エージェント選び」は悩みどころです。
全転職エージェントの比較表も公開していますので、ご参考ください。
- 求人数 : (2/10)
- 情報の詳細度 : (4/10)
- サポート力 : (4/10)
- 対応のスピード : (5/10)
- 評判・口コミ : (5/10)
- 総合評価 : (3/10)
(参考:当サイトの評価基準)
1位 レックスアドバイザーズ
公式HP:https://career-adv.jp/
「会計系」最大手エージェント。求人数もNo.1。
2位 マイナビ会計士
公式HP:https://cpa.mynavi.jp/
「公認会計士」なら登録必須。
3位 ジャスネットキャリア
公式HP:https://career.jusnet.co.jp/
保険として活用するとGood。
※ 詳細は おすすめの転職エージェント にて解説
目次
SACTとは?

SACTは、「士業」を専門とした転職エージェントです。
主なサービスの概要は、次のとおりです。
SACTの主なサービス概要
求人検索 | 有り |
---|---|
面談 | 有り(リモートも可) |
スカウトサービス | 有り |
履歴書・職務経歴書の添削 | 有り |
面接対策 | 有り |
各種、条件交渉の代行 | 有り |
利用料 | 無料 |
上記のとおり、SACTは一般的な転職エージェントに求められるサービスの基準を満たしています。
次に、他の転職エージェント・転職サイトと比較するために、SACTの専門分野・特徴を解説します。
① 専門分野・特徴

SACTは、次の士業資格を対象に、転職エージェントサービスを提供しています。
SACTが対象とする資格
- 公認会計士
- 税理士
- UCPCA
- 弁護士
- 司法書士
- 弁理士
各資格ごとに求人ページが分けられているため、「自らの資格に適合した求人を探しやすい」という特徴があります。
なお、「士業専門」と謳われているのですが、よくよく見てみると「簿記」「行政書士」など、上記以外の資格者向け求人も検出されました。
次に、SACTの有する 求人数 の概要を見てみます。
② 求人数
実際にSACTに登録し、求人数を数えてみました。
SACTの保有する求人数
- 東京 :159件(18位)
- 東京以外: 86件(15位)
- 合計 : 73件(18位)
(2022年4月1日現在のデータ)
カッコ内は、全ての会計系転職エージェントと比較した際の「求人数の順位」です。(ただし、会計系求人のみ抽出)
SACTが保有する「会計・税務系の求人」は、他の転職エージェントに比較するとかなり少ないです。
③ USCPAに力を注いでいる

先述のとおり、SACTでは6つの士業資格を専門に、転職サポートをしています。
例えば、SACTでは唯一USCPA向けのTwitterアカウントを保有し、情報発信をしています。
また、USCPA向けの求人ページだけは「別ドメイン」により運用していることから、他の士業資格よりも力を入れていることが分かります。
他のUSCPA向け転職エージェントと戦うには、もう少し年月が必要であろうと感じます。
④ その他 概要
その他、SACTの基本情報は次のとおりです。
運営会社 | 株式会社SACT(サクト) |
---|---|
設立年 | 2015年10月1日 |
資本金 | 5,000,000円 |
本社 | 〒150-0002 東京都渋谷区渋谷3-18-7 窪島ビル8階 |
支店 | 無し |
関連会社 | 無し |
関連サービス | |
分類 | 転職エージェント |
SACTは、人材紹介事業者としての歴史はまだ浅く、組織規模もまだ(他社に比較すると)小さいです。
また その他の特徴として、SACTは各士業資格に対応した求人サイトを、別々に分けている点も特徴です。
そのため、SACTは「会計系・税務系の転職エージェント」であると言えるでしょう。
次に、SACTを利用した方による評判・口コミを見てみましょう。
SACTの良い評判・口コミ

実際にSACTを利用した方に、アンケート調査を実施しました。
まず「良い評判・口コミ」から見てみましょう。
① USCPA向けの求人が多かった
② 担当コンサルタントがベテラン揃いで安心できた
③ 年収で求人を検索できるのは良かった
SACTの悪い評判・口コミ

続いて、SACTの「悪い評判・口コミ」を見てみましょう。
① 求人が少なく、あまり選べなかった
会社規模がまだ小さいため、レックスなどに比べて求人数が少ない。
② あまり希望を聞いてもらえなかった
③ 転職を急かされることがあった
SACTを利用するメリット

SACTを利用するメリットは、2つあります。
- 士業のコンサルタントが対応
- 気軽に求人を探せる(士業限定)
簡単に解説します。
① 士業専門のベテランコンサルタントが対応

SACTのコンサルタント紹介ページにもありますが、SACTに在籍するキャリアコンサルタントは、士業に特化したベテラン揃いです。
コンサルタントの質を求める方は、利用しても良いかもしれません。
② 気軽に求人を探せる(士業限定)

先述のとおり、SACTでは士業資格者別に、専用の求人ページを用意しています。
ただし、SACTで保有している求人数は少ないため、本気で求人を探すよりも、傾向を掴むための参考として利用されるのがベターです。
SACTを利用する際の注意点

SACTを利用する場合、次の3点に注意する必要があります。
- 求人数が少ない
- 利用できる資格者が限られている
- マッチングに失敗する可能性がある
簡単に解説します。
① 求人数が少ない

SACTの求人数は全159件です。(2022年4月1日現在)
他の会計系転職エージェントと比較すると、あまりに少ない求人数です。
なぜなら、少ない求人の中から選んでしまうと、「より良い求人」を逃す可能性があるからです。
SACTを利用する際には、あまり本気で求人を吟味せず、求人の傾向を掴む程度で利用することをオススメします。
② 利用できる資格者が限られている

先述のとおり、SACTは「士業専門」の転職エージェントです。
士業資格をお持ちでない方は、他の会計系エージェントを利用しなければなりません。
③ マッチングに失敗する可能性がある

SACTは、(会計業界の転職エージェントとしては)規模の小さなエージェントです。
組織規模の小ささは、業界への理解度にも影響を与えます。
この点、SACTは組織規模が小さいため、深度ある回答が得られないケースがあるでしょう。
そのため 企業とのマッチングがうまくいかず、転職に失敗してしまう可能性があります。
SACTで取り扱っている求人

実際にSACTの求人検索システムを利用し、取り扱っている求人数・種類を集計してみました。
結果は次のとおりでした。
すべての求人数 | 159件(非公開求人を含む) |
---|---|
職種 |
|
資格 | 公認会計士 / 税理士 / 税理士科目合格者 / USCPA / 簿記2級 / 簿記3級 / 弁護士 / 司法試験合格者 / 司法書士 / 弁理士 / 行政書士 / その他、会計系資格全般 |
対応エリア | 北海道青森岩手宮城秋田山形福島茨城栃木群馬埼玉千葉東京神奈川新潟富山石川福井山梨長野岐阜静岡愛知三重滋賀京都大阪兵庫奈良和歌山鳥取島根岡山広島山口徳島香川愛媛高知福岡佐賀長崎熊本大分宮崎鹿児島沖縄 |
雇用形態 | 正社員 |
未経験者OK | 11件(非公開求人を含む) |
管理職の求人 | 0件(非公開求人を含む) |
英語力を活用 | 17件(非公開求人を含む) |
新卒/第二新卒OK | 0件(非公開求人を含む) |
(2022年4月1日現在のデータ)
SACTで取り扱っている求人は、都内を中心とした関東圏に集中していました。
また先述のとおり、対象としている資格も士業資格+αに限定されています。
① 職種別の求人数
SACTが扱っている求人を、職種ごとに分類して集計しました。(ただし、会計系・税務系のみ集計)
※ カッコ内は「会計系転職エージェント全20社」中の求人数ランキング順位です。
計 | 159件(18位) |
職種 | 求人件数 |
---|---|
経理 – 事業会社 | 8件(20位) |
内部監査 – 事業会社 | 10件(11位) |
経営企画 – 事業会社 | 6件(11位) |
FAS コンサル | 14件(15位) |
会計事務所・税理士法人 | 100件(14位) |
監査法人 | 18件(12位) |
金融・ファンド | 0件(20位) |
その他 | 3件(14位) |
抽出対象:SACT求人検索システム
(2022年4月1日現在のデータ)
上記のとおり、SACTでは全職種を満遍なく取り扱っているものの、いずれも際立った数の求人数ではありませんでした。
② 資格別の求人数
求職者の視点から、SACTが扱っている求人を「資格者別」に集計してみました。
なお、カッコ内は「会計系転職エージェント全20社」中の求人数ランキング順位です。
合計 | |
---|---|
公認会計士 | 93件(14位) |
税理士 | 114件(12位) |
税理士科目合格 | 98件(10位) |
USCPA | 134件(7位) |
USCPA科目合格 | 11件(6位) |
簿記1級 | 0件(20位) |
簿記2級 | 6件(12位) |
簿記3級 | 1件(12位) |
弁護士 | 20件 |
司法書士 | 45件 |
弁理士 | 45件 |
抽出対象:SACT求人検索システム
(2022年4月1日現在のデータ)
※ 1つの求人票で複数の有資格者を募集しているケースがあり、上記の合計は求人数全体の合計と一致しません。
SACTの求人は全体的に少ないものの、「USCPA向けの求人数」はやや多いことが分かりました。
しかし、それ以外の資格の求人数はかなり少なく、確かに「士業専門」ではあるものの、「士業に強い」とまでは言えない印象があります。
なお、各資格者ごとの転職エージェントランキングは、 おすすめの転職エージェント で後述しています。
③ その他の転職エージェントと「全求人数」を比較
会計系に強い転職エージェント・転職サイトは、全20社あります。
(ただし、公認会計士向け求人に限ってはマイナビ会計士 が最も多い)
全転職エージェントの「全求人数」比較表
名称 / 求人数 | 全国 | 東京 | 地方 |
---|---|---|---|
マイナビ会計士 | 4,005件 | 2,515件 | 1,490件 |
REXアドバイザーズ | 5,764件 | 3,232件 | 2,532件 |
ジャスネット | 4,896件 | 2,860件 | 2,036件 |
MS-JAPAN | 4,863件 | 2,869件 | 1,994件 |
HUPRO | 4,664件 | 2,374件 | 2,290件 |
経理転職.com | 2,820件 | 1,707件 | 1,113件 |
経理転職ナビ | 1,816件 | 863件 | 953件 |
TACキャリア | 1,809件 | 1,219件 | 590件 |
人材ドラフト | 1,251件 | 515件 | 736件 |
アカナビ | 1,146件 | 971件 | 175件 |
マイナビ税理士 | 1,027件 | 483件 | 544件 |
アビタス | 407件 | 333件 | 74件 |
大原キャリアナビ | 273件 | 154件 | 119件 |
SYNCA | 232件 | 198件 | 34件 |
ワイズアライアンス | 212件 | 194件 | 18件 |
会計求人プラス | 202件 | 171件 | 31件 |
JICPAキャリアナビ | 188件 | 112件 | 76件 |
SACT | 159件 | 86件 | 73件 |
経理エージェント | 89件 | 84件 | 5件 |
VRPパートナーズ | 61件 | 61件 | 0件 |
PCP | 非公開 | 非公開 | 非公開 |
(2022年4月1日現在のデータ)
上記の結果からも、SACTの求人数がかなり少ないことが分かると思います。
転職エージェントを選ぶ際には、「求人数の多さ」はとても重要です。
魅力的な求人を拾い漏らさないためにも、必ず、求人数の多い転職エージェントを利用すべきです。
SACTをオススメできる人

SACTは、次の方にオススメです。
- USCPAの方
- すでに応募する企業が決まっている方
以下、解説します。
① USCPAの人

USCPA向けの転職サイト・転職エージェントは少ないため、USCPAとして転職される方にはオススメです。
転職において「選択肢の多さ」は強い武器になりますから、多くの求人を得ることを心がけるべきです。
② すでに応募する企業が決まっている人

「応募する企業」が決まっているのであれば、あとは求人票を探すだけです。
そんな時の選択肢として、SACTを使うのは有効です。
なお、どこを探しても求人が見つからない場合、「直接応募」という最終手段が残されています。
そもそも中途採用をしていないケースもありますが、(どうしても応募したい企業がある場合は)ダメ元でも応募してみるべきです。
SACTをオススメできない人

次の方には、SACTはあまりオススメできません。
- USCPA以外の方
- 効率的に転職活動をされる方
- 転職が初めての方
以下、解説します。
① USCPA以外の人

先述のとおり、SACTには「USCPA向け求人」は用意されているものの、その他の士業系資格の求人はかなり少数です。
私の個人的な感想も入りますが、USCPA以外の方にはオススメできないと感じました。
② 効率的に転職活動をされる人

先述のとおり、SACTの求人数は(他の大手エージェントと比較すると)かなり少ないです。
働きながら転職活動を進めるためには、「効率」も必要になるため、利用の際はご注意ください。
③ 転職が初めての人

SACTは(他のエージェントに比べて)利用者数が少ないため、提示される「キャリアプラン」の数も少なくなります。
※ キャリアカウンセリングとは、求職者に最適な職種・業種を探索するプロセス(支援)をいいます。
この点、転職実績の多いエージェントであれば、(基本的には)キャリアカウンセリングのレベルも上がります。
そのため、転職が初めての方は もう少し規模の大きな転職エージェントを選ぶべきです。
SACTの利用を考えている人にオススメの転職エージェント

会計系・税務系への転職を考えている方に、オススメの転職エージェントを紹介します。
① 公認会計士にオススメの転職エージェント
会計士にオススメの転職エージェント(上位3社)は、次のとおりです。
ランキング | 総合評価 | 強み |
---|---|---|
1位 マイナビ会計士 | 10/10 | 会計士の求人数No.1 |
2位 Rexアドバイザーズ | 10/10 | 会計業界では最大手 |
3位 ジャスネット | 9/10 | 士業に特化 |
会計士ならマイナビ会計士 が最もオススメです。
なぜなら、唯一の会計士専門大手エージェントであり、会計士向けの求人数がNo.1だからです。
私自身もマイナビ会計士を使って転職をしましたが、サービスが素晴らしかったので非常にオススメです。
② USCPAにオススメの転職エージェント
USCPAにオススメの転職エージェント(上位3社)は、次のとおりです。
ランキング | 総合評価 | 強み |
---|---|---|
1位 Rexアドバイザーズ | 10/10 | 規模・求人数ともNo.1 |
2位 ジャスネット | 9/10 | 士業に特化 |
3位 MS-Japan | 9/10 | 管理部門に特化 |
USCPAの方には Rexアドバイザーズ が一番オススメです。
なぜなら、USCPA向けの求人数が最も多く、評判・口コミも非常に良いからです。
なお「マイナビ会計士」は、USCPA求人の取り扱いは少ないためご注意ください。
③ 税理士にオススメの転職エージェント
税理士・税理士科目合格者にオススメの転職エージェント(上位3社)は、次のとおりです。
ランキング | 総合評価 | 強み |
---|---|---|
1位 Rexアドバイザーズ | 10/10 | 規模・求人数ともNo.1 |
2位 ジャスネット | 9/10 | 士業に特化 |
3位 マイナビ税理士 | 8/10 | 税理士に特化 |
税理士・税理士科目合格者の方には Rexアドバイザーズ が一番オススメです。
なぜなら、税理士向けの求人数が最多であり、特に「科目合格者」向けの求人数が群を抜いているからです。
④ 経理に強い!オススメの転職エージェント
経理志望の方にオススメの転職エージェント(上位3社)は、次のとおりです。
ランキング | 総合評価 | 強み |
---|---|---|
1位 Rexアドバイザーズ | 10/10 | 規模・求人数ともNo.1 |
2位 MS-Japan | 9/10 | 管理部門に特化 |
3位 ジャスネット | 9/10 | 士業に特化 |
経理への転職なら、 Rexアドバイザーズ が一番オススメです。
なぜなら、経理向けの求人数がNo.1だからです。
とはいえ、レックスアドバイザーズは会計系転職エージェントの中でもズバ抜けている印象があります。
SACTの総合評価

SACTの総合評価は、次のとおりです。
- 求人数 : (2/10)
- 情報の詳細度 : (4/10)
- サポート力 : (4/10)
- 対応のスピード : (5/10)
- 評判・口コミ : (5/10)
- 総合評価 : (3/10)
(参考:当サイトの評価基準)
SACTの利用を考えている方は、必ず、他の転職エージェントも使うべきです。
会計系エージェント全20社のうち、特に評判が良かったのは、次の3社でした。
「会計系」
おすすめ転職エージェント Top 3
特に、会計系での転職を考えている方は「レックスアドバイザーズ」1択だと思います。
比較にならないほど有用でしたので、絶対に利用すべきです。