公認会計士・税理士の藤沼です。
2019年に独立開業し、業務の傍らで「アルバイト」をしています。
と、思われる方もいるでしょう。
しかし 実際はむしろ反対で、私たち会計士のアルバイトはとっっっても儲かるのです。
そこで今回は、「会計士のアルバイト事情」をお話し、後半では「オススメの探し方」をご紹介します。
想定読者
- 会計士(または合格者)の方で、アルバイトがどんなものか知りたい方
- 会計士のバイトの時給が知りたい方
なお 情報の信頼性を担保するため、私が実際にバイトした際の 給与明細 も公開しています。
>>給与明細の項目にジャンプ
目次
公認会計士のバイトの時給・年収はいくら?

実際にエージェントから求人を入手し、バイトの時給をリストアップしました。
都内法人での会計士のバイト時給(昇順)
- A法人 時給 8,571円
- B法人 時給 8,214円
- C法人 時給 7,143円
- D法人 時給 7,143円
- E法人 時給 7,000円
- F法人 時給 6,667円
- G法人 時給 6,250円
- H法人 時給 6,143円
- I法人 時給 6,000円
- J法人 時給 5,833円
- K法人 時給 5,714円
- L法人 時給 5,714円
- M法人 時給 5,500円
- N法人 時給 4,667円
(データ抽出元:MS-Japan)
以上を平均すると、時給6,500円になりました。
また、1日あたりの就労時間は7~8時間ですので、1日で約5万円稼げます。
① 【給与明細】私の時給はこのくらい
繁忙期・閑散期、それぞれ働いたときの給与明細を掲載します。
繁忙期の給与明細(4月)
閑散期の給与明細(1月)
繁忙期(4月)は14日間アサインしてもらい、月収は77万円でした。(残業21時間)
閑散期(1月)は3日間アサインしてもらい、月収は22万円でした。(残業2時間)
3日間だけでも、 22万円(税引後19万円)貰えます。
私には本業があるので、アサイン日数を少なく(残業もかなり控えめ)してもらっていましたが、それでも繁忙期20日間フルで働いたら月収は110万円です。
あまり大きな声ではいえま
② むしろバイトの方が「年収」は高い?
監査法人出身の方はご存知かもしれませんが、会計士の場合、「正社員」よりも「バイト」のほうが時給は高いです。
たとえば私の場合、EYではシニア上がりたて(5年目)で年収720万円(ボーナス込み)、総就業時間は2,000時間くらいでした。
つまり 時給効率的には、正社員時代の約2倍になった計算です。
単純計算ですが、EYを辞めてバイトだけに全集中してしまえば、年収1,440万円にすることができます。
ただ、毎日必ずアサインしてもらる訳ではありませんから、バイトだけで年収1,440万円は難しいと思います。(例外はありますが)
③ 「バイトだけで年収1,000万」なら、結構簡単
一方で、年収1,000万円くらいなら、再現性は高いです。(実際、そのくらい稼いでいる人は結構います)
仮に 時給7,000円 で働いた場合、1,000万円÷7,000円/時÷7時間(定時)=204日 となります。
サラリーマンの平均稼働日数は245日(参照:マイナビ)なので、一般の方よりも40日ほど多く休暇がもらえて、かつ残業なしで働いて年収1,000万円です。
今は特に中小監査法人で人手が不足しているため、残業をこなせば、もっと短期間で年収1,000万は達成できます。
公認会計士のバイトは、どんな人がやってる?

会計士試験に合格さえしていれば、バイトはいつでもスタートできます。
一般的に、次のような方が監査法人でバイトをされています。
一般的な、バイトをするシチュエーション
- 独立直後 ~ 収入が安定するまでの方
- 子育てなどにより、正規で働くことが難しい方
- 正規で働くことに疲れ、いったん休みたい方
以前は、独立されている方・子育て中の方がメインでした。
私自身も、独立してからずっとバイトを継続しています。(事業が忙しくなってきたので、年々アサイン日数を減らしています)
確かに、そうなるのも分かります。
それほどまでに、私たち会計士のバイトは美味しいからです。(しかも責任が課されないのでラク)
公認会計士のアルバイトは、こんな人にオススメ

次のような方には、バイトがオススメです。
バイトがおすすめの会計士の方
- 独立して間もない(または独立を考えている)方
- 子育て中、または子育てを見据えている方
- 正規職員としての働き方に疲れた方
① 独立して間もない(または独立を考えている)会計士の方
会計士が一人で独立する場合、ほとんどの方がバイトも並行します。
独立後は収入が安定しない(初めはゼロ)ため、バイトによる収入は生活の支えになるのです。
また、バイト先の監査法人つながりで、思わぬ仕事をもらえたりします。
実際、私もバイト先の監査法人で本来の契約とは別に、お仕事をご紹介してもらえました。
② 子育て中、または子育てを見据えている会計士の方
BIG4にも 子育てをしながら(正規職員として)仕事されている方がいるのですが、体調面での不安は非常に大きいはずです。
この点、監査法人業界は女性への配慮がされやすい傾向にあり、特にバイトでは時短契約ができたりします。(4時間勤務・5時間勤務など)
体調を崩さない程度に働くことができ、しかも高時給を得られるのですから、(ご体調との相談ですが)かなりオススメと言えます。
③ 正規職員としての働き方に疲れた会計士の方
言ってしまえば、バイトは楽に稼げる手段です。
そして会計士資格さえあれば、いつでも正規職員として復帰することが可能です。
そのような理由から、「ちょっと仕事から離れたい」という方が、バイトとして働かれるケースが増えています。
個人的には全然アリだと思いますし、特に、中小監査法人ではそういった方が多いです。
公認会計士がバイトをする際の「欠点」

公認会計士がバイトをする場合、次のような欠点があります。
欠点は2つ
- 国内の景気が悪化した場合、契約解除の対象となりやすい
- 新たに契約する法人の場合、初めは求められるレベル感が分からない
基本的に、バイトをすることに大きなデメリットはありません。
しかし、あくまでバイトは「非正規」ですから、正社員よりも契約が切られるリスクはあります。
この点、実はこの欠点を回避できるケースがあります。
私の契約している法人がそうですが、「業務委託契約」ではなく「雇用契約」なので、かんたんに首を切られる心配がありません。
もし契約解除にリスクを感じている方は、同じように「雇用契約」でバイトができる法人を探されると良いですよ。
また、初めのうちは「求められるレベル感」が把握しづらい、という欠点もあります。
BIG4出身の方はカルチャーショックを受けられると思いますが、作業はかなりラクになりますよ。
公認会計士のバイトの探し方【3パターン】

会計士のバイトの探し方は、次の3パターンがあります。
バイトの探し方
- JICPAキャリアナビで探す
- 周りの会計士に紹介してもらう
- エージェントで探す(オススメ)
会計士協会が提供する「JICPAキャリアナビ」は、会計士なら誰でも利用できる求人サービスです。
しかし 非営利で運営されているため、求人数がかなり少ないです。
そこでオススメなのが、「エージェントを使う」という裏ワザです。
求人数がとても多く、中には「時給10,000円」という求人もありました。
どうせバイトとして働くのであれば、時給は少しでも高い方が良いですから、エージェントを利用すべきです。
会計士のバイト探しにオススメのエージェント

いくつかの有名な会計士向けエージェントを利用しましたが、「レックスアドバイザーズ」というエージェントが、最も多くのバイト求人を紹介してくれました。
組織の内情も事前に知ることができるため、かなりオススメです。
エージェントを使うと、時給8,000円、時給9,000円といった求人はザラに見つかります。
もちろん良い求人はすぐに埋まってしまうため、バイト求人を探すなら、早めに登録することをオススメします。