公認会計士・税理士の藤沼です。

転職に慎重になるあまり、実際に転職するまでに1年もかけてしまいました。

「早いほど良い」と思われがちな転職のタイミングですが、「具体的にいつがベストなの?」という疑問もあるでしょう。

そこで今回は「私たち会計士のベストな転職タイミング・時期」について、検証したいと思います。

特に 今回初めて転職を考えている方には、ご参考になると思います。

 

会計士が転職するタイミング・時期【アンケート結果】

会計士が転職するタイミング・時期【アンケート結果】

他の会計士がいつ転職しているのか、公認会計士協会による公式のアンケート結果が公開されています。

こちらを元に、まずは「実際に会計士がどのようなタイミング・時期に転職しているのか」を見てみましょう。

 

会計士が転職したときの実務経験年数

会計士が転職したときの実務経験年数

公認会計士協会のアンケート結果によれば、監査法人から転職する会計士で最も多いのが「4~5年の実務経験者」であり、それが全体の約3割を占めています。

また「6~10年」の実務経験を経て転職される会計士も多く、全体の約35%となりました。

つまり、4年~10年で転職する会計士が、全体の約64%という結果です。

監査法人内での職階で言えば、シニア~マネージャーの時期となります。

 

会計士が転職したときの年齢

会計士が転職したときの年齢

一方で、転職する会計士の年齢としては「30歳以下」が最多の37%となっています。

しかし、よく見てみると「35歳以下」は35%、「40歳以下」は15%となっており、全体の約50%は30代の転職者であることが分かります。

また、40代以上になると 転職する方は全体の1割程度になっています。

 

会計士が転職するタイミング・時期

まとめると、会計士が転職をするタイミング・時期としては「実務経験4~10年」「30代」が最多であることが分かりました。

ちなみに、私自身も実務経験4年半・32歳で初めて転職をしました。

思えば「公認会計士登録」を行い、「他業種への興味」も出てくる時期ですから、このタイミングで転職する方が多いのも納得できます。

 

採用企業が会計士に求める「実務経験」「年齢」

採用企業が会計士に求める「実務経験」「年齢」
上述のアンケート結果は、あくまで「転職する会計士側の行動」であり、「みんなが30代で転職するからタイミングとして最適」とは限りません。

転職のベストタイミングは、「需要が最も高まる時期」です。

そこで、実際に企業側が会計士を採用際に求める「実務経験」と「年齢」も見てみましょう。

 

企業が「採用したい」と考える実務経験

採用企業が会計士に求める実務経験
※ 合計割合が(複数回答アリのため)100%を超えている為、これを修正して表示します。
選択肢回答(件)
3年未満6917.04%
3年以上19949.14%
5年以上11428.15%
10年以上235.68%
合計405100%

 

公認会計士協会によるアンケート結果によれば、「実務経験3~4年」の会計士に対するニーズが最も高く、全体の約50%の企業が採用したいと考えているようです。

次点で「実務経験5~10年」が全体の約28%となりました。

これをまとめると、「実務経験3~10年」を求める企業が全体の約78%となります。

逆に、「10年以上」の実務経験者を採用したいという企業は、全体の約6%と非常に低くなりました。

これは多くの企業にとって「オーバースペック」となることが要因と考えられます。

 

企業が「採用したい」と考える年齢

採用企業が会計士に求める年齢
※ こちらも合計割合が100%を超えている為、これを修正して表示します。
選択肢回答(件)
30歳以下9422.93%
35歳以下17843.41%
40歳以下10525.61%
50歳以下276.59%
60歳以下61.46%
合計410100%

 

企業が採用したい会計士の年齢は「31歳~35歳」が最も多く、全体の約43%の企業が30代前半の会計士を求めていることが分かりました。

次いで多かったのが、「36歳~40歳」で全体の約25%でした。

つまり採用企業の約70%が、30代の会計士を採用したいと考えていることが分かります。

一方で、「40歳以上」の会計士を採用したいと考える企業は、全体の約8%程度となっています。

私も転職活動時によく耳にしましたが、「40代になると求人数がガクンと減る」というのは本当のようです。

(ただし、「監査役」「社外取締役」など上位職ポジションでの求人数は増えると思います)

 

企業が会計士採用時に求める「実務経験」「年齢」

まとめると、企業側としては「実務経験3~10年」「30代」の会計士を採用したいと考えるようです。

公認会計士登録を終え、主査を経験する時期から会計士に対するニーズが増加し、シニア・マネージャーの職階で需要がピークを迎えるようです。

「監査チームでの主査」という経験は、一般企業においては非常に貴重な経験ですから、需要が高まるのも当然といえるでしょう。

 

【結論】会計士が転職するベストなタイミング・時期

【結論】会計士が転職するベストなタイミング・時期

以上の調査により、「実務経験3~10年」かつ「30代」の会計士が、監査法人から転職するベストタイミングであることが分かりました。

転職する人の割合採用する側のニーズ
30代51%69%
3年~10年72%77%

上記はあくまで割合同士の比較ですが、「実際に転職する人の割合」よりも「採用企業側の割合」の方がいずれも大きく、「30代かつ実務経験3~10年の会計士」は需要過多となっているのではと考えられます。

この時期であれば、希望する求人での内定率は高く、有利な条件での交渉も可能な時期と言えるでしょう。

実際  私が32歳で転職した際も、書類通過率は9割・内定率は100%でした。 また、年収交渉により 当初よりも50万ほど年収を上げてもらえました。

また、20代であっても実務経験が相当年数あれば、全く問題はないでしょう。(むしろキャリア形成は早期に行うべきであり、キャリアが決まっているのなら早いほど良いと考えられます)

一方、40代になるとニーズが極端に減少し、実際に転職する会計士の数もガクッと減ります。

手遅れにならないためにも、特に30代後半の方は早い段階で(転職しないにしても)キャリアについて考える必要がありそうです。

 

会計士にとってのキャリアの考え方

【結論】会計士が転職するベストなタイミング・時期

私たち会計士にとって、「キャリア」選びはとても難しいです。

なぜなら、選択肢が非常に多いからです。

ロールモデルが多種多様のため、自分の最終ゴールを見定めるのは至難の業でしょう。

そこでオススメなのが、まず「転職先の種類」について知ることです。

私たち会計士のセカンドキャリアとなる転職先は 計12種 あり、これについては公認会計士の転職先を全て見せます【監査法人から、その先へ】で網羅的にご紹介しています。

まずはどのような転職先があるのか知り、それぞれのメリット・デメリットを知ることから始めましょう。

もちろん細かな条件は企業によって千差万別ですが、まず大枠として「傾向」を知ることが大切です。

全体感を見渡さないまま転職をしてしまうと、場当たり的な転職活動になってしまい、働きながら要領よく転職することができません。

また、「やりたいことが分からない」という方は、転職した会計士陣の「転職理由」について知っておくと良いでしょう。

なぜなら よくある転職理由を知ることで、「転職活動で重視すべき軸」が見えてくるからです。

 

片っ端から転職エージェントに登録するのは辞めた方が良い

片っ端から転職エージェントに登録するのは辞めた方が良い

「自分で調べるのが面倒だから、とりあえず転職エージェントに登録しまくる」という方もおられるでしょう。

しかし、これは辞めた方が良いと思います。

なぜなら、転職エージェントによって得意・不得意があり、同じ質問に対する回答がエージェントごとに異なる可能性があるからです。

これでは情報収集において混乱が生じ、「一体何が正しいのか?」分からなくなります。

特に私たちのキャリアは幅広く、かつそれぞれ専門性が非常に高いです。

そのため、専門性について理解度の高い、会計士に合ったエージェントを利用すべきです。

 

会計士の転職にオススメのエージェント

会計士の転職にオススメのエージェント

結論から言えば、マイナビ会計士1択です。

なぜなら唯一の会計士専門エージェントであり、私たちのキャリアに最も精通しているからです。

ただし「求人票の網羅性」の観点からは、併せて1~2社登録すると良いと思います。(あくまで、求人票を入手する段階での話です)

ちなみに私は20社近い転職エージェントを利用しており、実際に利用した感想は【迷ったら1択】公認会計士におすすめの転職エージェント【比較20社】でまとめています。

中には転職を急かしたり、私たちの専門性を理解せずに求人を紹介するような悪質なエージェントも存在しました。

ぜひ正しい転職エージェントを使い、正しいキャリアを形成してくださいね。